ジェルシートの粘着性調整 生活関連品・化学品製造メーカーI社 研究所

ジェルシートに使用する水性粘着基材を、適度な粘着性と使用感を両立させるために、改良しようと検討するが…

独自製造技術でシャープな分子量分布を達成。ジェルシートの使用感改善を達成したポリアクリル酸粉体とは?

生活関連材

水性粘着剤製品について改良を行うことになったI社。製品に使用する水性粘着基材を適度な粘着力を持ち、使用感に優れたものに改良することになり、研究所では材料の探索を行っていた。

課題

水性粘着基材の適度な粘着性と使用感を両立させるために、材料の探索を行うが…

I社では、ジェルシートの改良のため、水性粘着基材を改良することになりました。研究所のW氏は、粘着基材の組成を見直すことにしました。

W氏はこの時の様子を、次のように振り返っています。
「当社では、ポリアクリル酸系水溶性ポリマー粉体にグリセリンなどのアルコールを配合して、アルミニウム化合物で架橋した高分子ゲルを粘着基剤として使用しています。そのポリアクリル酸系水溶ポリマーとしては、ポリアクリル酸ナトリウムや、アクリル酸とアクリル酸ナトリウム共重合体を使っていますが、今回、高分子ゲルのpHを細かく調整するために、ポリアクリル酸を配合することにしました」

「これまでの検討から、粘着基材にポリアクリル酸を配合すると、高分子ゲルの粘着力が向上することがわかっていました。また、グリセリンなどのアルコール成分のしみ出しも抑制でき、高分子ゲルの安定性が向上することも期待できました」

ところが、入手したポリアクリル酸では、ジェルシートを被貼付物から剥がした時に、表面に粘着剤の一部が残留する問題が発生しました。配合量や配合方法を変えて、様々な実験をしてみましたが、一向に改善する傾向が見られません。
しかも、検討した中には粘着力の保存安定性が低いものも見られ、W氏は頭をかかえてしまいます。
期限が迫っていることもあり、W氏は今まで以上に範囲を広げて粘着性改良方法の情報収集を進めることにしました。

課題のポイント

  • ポリアクリル酸系水溶性ポリマー粉体を粘着基剤とする高分子ゲルに、ポリアクリル酸を配合することになった

  • 検討したポリアクリル酸では、被貼付物から剥がした時に、表面に粘着剤の一部が残留する問題が発生した

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